自由旅行

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Wiki-w.jpg自由旅行とは、旅行会社が企画するパッケージツアー(募集型企画旅行)に対して使われる言葉で、自分で旅行計画を立て、旅行会社は、航空券の手配や列車の手配など、部分的に利用しながらも、自分の行きたいところへ自分のペースで、自由に旅行する旅行形態である。英語のIndependent Travelを直訳すれば、自力旅行となるが、日本では、旅の主体者は自分であるというプライドを込めて、自由旅行と呼ばれている。欧米諸国でTravelingと言えば、だいたい自由旅行の意味である。Tourが、旅行会社主体のパッケージ旅行の意味で使われる場合が多い。同じ内容なら団体で旅行するパッケージツアーの方が安くなる場合がもあるが、倹約すれば、個人でも格安パッケージツアーより安く旅行してくることも可能。(→旅行費用参照)また、費用の面だけでなく、自分の興味や関心で旅行を計画し、自分の力で旅行することは、さまざまな分野での知識が要求され、その学習効果の高さや思考力、感性を高める効果は、昔から多くの文化人が旅行に親しんできたことからも知られ、特に若者に推奨される。

若者よ、書を読んで旅にでよう

旅の主役はあなた

自由旅行では、旅の主役はあなただ。あなたの興味やレベルにあわせて、自由に旅の企画をつくり、途中で計画を変更したり、疲れて休んだり、旅程管理の主役もあなた。旅行会社が企画や旅程管理の主体のパッケージツアーとはその点が異なる。安全や語学、旅行技術の点で、「自由旅行はちょっと」というあなたは、個人で注文する受注型企画旅行いわゆるハンドメイドパッケージがある。高価だが、あなたの興味と注文に応じて、旅行会社が企画をつくり行程管理をする。ハンドメイドパッケージは自由旅行ではないという人もいるが、旅の主役があなたという点で、やはり自由旅行だ。企画をつくる段階でも、旅行会社の旅程管理の最中でも、あなたの指示で可能な限りにおいて企画を変更したり(有料ですが)できる。

日本における自由旅行の歴史

江戸時代の旅.jpeg

旅行形態として、人類史の上では、太古の昔からパッケージツアー?と自由旅行?のようなものは両方存在していたと思う。近代になって旅行会社が誕生する以前であっても集団(軍隊や宗教巡礼団や政治使節団)で旅行する場合は、パッケージツアーのように個人の自由度の少ない旅行形態と、マルコポーロや探検家のようにより今の自由旅行に近い形態もあっただろう。しかし、国際通貨が存在しない近代までは、訪問先で仕事ができる特殊な技能の持ち主や権力者の紹介状を持つ人、宗教上の特殊な身分の人でないかぎり旅行そのものが困難であったろうし、狩猟・採集の時代でないかぎり、自分の話せる言語圏や宗教文化圏以外の国を、住・食を得ながら旅行することは 困難であったに違いない。

現代においても、職業を伴う旅行の一部は自由旅行の形態をとることもあるが、今、日本で一般的に言うところの自由旅行は、レジャーや学習・修業目的の海外旅行の内、現地への居住を伴わない旅行形態を指していて、業務渡航や留学なども含まれない。そう考えると、今の 日本の自由旅行の歴史は、戦後、日本の海外旅行が自由化されて以後のだれでも旅行できるようになってから生まれた言葉であるから、1964年にその歴史は始まる。

1964年~70年代

日本で海外旅行が自由化されてしばらくの間は、海外旅行といえば、夢のレジャーで、旅行会社の高価なパッケージツアーに参加する以外は、一般の人が海外を旅行することは困難な時代があった。1970年代になると、格安航空券なる正規の販売ルートを通さない航空券や体験的ガイドブックがアンダーグラウンドで出回りはじめ、シベリア鉄道経由や船による渡航なども含め学生や不安定雇用者など、時間の比較的自由になる若者のあいだで、若者文化の一形態として急速に広まっていった。アメリカの若者文化に端を発していることからヒッピー やフリークと呼ばれたり、当時はパッケージツアーに比して安上がりであったことから貧乏旅行者と呼ばれていた。(自分らもそう呼んでいた)当時は、現地でアルバイトをしたり、ヒッチハイクで旅行する若者も多く、善悪は別として、法律ぎりぎりあるいは時には非合法行為を行う旅行者も現れ、 欧米のドラッグカルチャーに心酔する若者が増えるなど、内外の社会的批判を浴びることも少なくなかった。

1980年代

アンダーグラウンドであったはずの格安航空券のHISや、ガイドブック「地球の歩き方」および卒業旅行などの事業が高収益を上げるようになり販売網を拡大していった。旅行業界や出版界も注目するようになり、英会話教室や語学留学斡旋の業界との相乗効果もあり、さまざまな業種の大手が参入するようになった。バブル経済や大手の参入とともに旅行者の旅行形態もデラックスになり始め、もはや、貧乏旅行 者とは呼ばれなくなり、「自由旅行者」 や「バックパッカー」と呼ばれ、時間と金が自由になる人のむしろ贅沢な旅行として社会から見られるようになっていった。また、大手の参入により、国内の社会的批判も少なくなり、海外でもオフシーズンにやってきて、お金がないと言いながら地元の人が買えないような贅沢品をみやげに買っていく若者や日本人自由旅行者は、ひんしゅくを買うことはあっても、社会的批判も 少なくなり 、どこでも大歓迎されるようになった。(お金えを持っているから歓迎されるのは悲しいが、一般的に日本人は人当たりもソフトで平和的で、旅行マナーも悪くない人が多い。ただし、国際社会の常識にうとく、泥棒さんや詐欺的商法の人にも歓迎されているのは、喜んでいいのか、悲しんでいいのかよくわからない。現代の中国人による爆買いを日本人がしていたことは観光業界では有名な話)また、自由旅行で海外を広く見聞きしてきた若者たちが社会の第一線で活躍するようになったのもこのころである。欧米やアジア・アフリカの文化が、日本に多く持ち込まれ、かつてのドラッグカルチャーと異なり、日本の国際化、文化の多様化、ひいては経済のグローバル化に貢献し、大学卒業旅行(自由旅行)を研修旅行と位置づける旅行会社も現れた。

1990年代

バブル崩壊の影響や、大企業の不況対策のリストラが横行するも、海外旅行熱は衰えず、大学卒業後も、フリーターとしてアルバイトや個人事業をし、転職の合間を見て海外旅行に出かける海外自由旅行リピーターも増えていった。私立学校を中心に修学旅行を海外で行う学校も増えて、大学1~2年生のうちから海外旅行に出かける若者も増えていった。航空券の価格も自由化され、格安航空券は、航空会社のカウンターやどこの旅行会社でも買えるようになった。パッケージツアーと自由旅行の中間的形態も多くなり、自由旅行とはいえ、ホテルや現地参加の観光などを予約していくオーダーメードのパッケージや航空券とホテルのみの格安パッケージツアーも一般的になってきた。1週間程度のまとまった休みのとれるサラリーマンや、企業を退職(定年)してから自由旅行する人も増えていった。ガイドブックも自由旅行のガイドブックが何社かからシリーズで出版され、長期旅行から短期旅行まで、安宿から高級ホテルまで、都市から地方まで、自由旅行者の旅行情報不足は ずいぶんと解消されてきた。

2000年代

9.11テロ事件やアフガン戦争、イラク戦争、SARSや鳥インフルエンザの流行など、旅行における危険意識の高まりと、イラクにおける人質事件に代表されるようなの誤解による自己責任論が噴出するなどして、長引く不況と相まってレジャーとしての自由な旅行や長期の旅行にブレーキがかかり始めた。空港でのテロ対策や渡航先国の安全情報が重視されるなど、自由旅行者の安全への不安も、国家や国民による外国人への偏見も増大し、自由旅行 をしてきた若者が、社会全体に与える好影響よりも過剰に報道されている。大企業の利益本意による正規雇用の減少がニートやフリーターの増加を生み出し、暇はあるが、金がない若者が増えて社会の二極化が 進行しつつある。 この社会構造の変化により、学生による豪華な自由旅行は減少し、卒業旅行も格安のパッケージツアーを利用する若者が増えていった。一方で、金はあるが、休みのとれない人も多く、正月やゴールデンウイーク、お盆休みなどに集中する短期のパッケージ需要は拡大しており、お金のある人々にとっては、自由旅行に出かけられる長期休暇の確保が、重要な課題となっている。退職金を使ってのマスター旅行(実年旅行)は、一般的になってきた。体力の関係があり、ハンドメイドパッケージやパッケージを選ぶ人も多いが、一度でも自由旅行の魅力にはまった人々は、長年の夢を実現するため、自由旅行で世界一周旅行に出かける人もいる。留学経験や海外駐在経験のある実年旅行者はますます増えて行く傾向にあり、若者文化であった自由旅行は、初老の代表的レジャーとして一般化していった。

2010年代~現在

2000年代に普及したインターネットが、自由旅行の多様化と形態に革命的変化をもたらした。 旅行会社や出版社でないとできなかった、海外の航空会社や切符、ホテル、観光の予約や詳細・最新情報の取得が、インターネットで可能になったことである。自由旅行において、安易に日程を予約で固めてしまうことは、かえってトラブルの元になることもあ るが、うまく利用すれば、安く、計画的にトラブル少なく旅行できる時代になったことは、自由旅行者にとってほんとうにありがたいことだ。(旅行会社は受難の時代であるが) また、デフレ経済下、格安航空会社(LCC)の登場で、航空会社の格安競争が激しくなり、ヨーロッパ行き航空券の代金が、燃油サーチャージを下回る(ヨーロッパ往復航空券25,000円、燃油諸税39,000円)状況も出現するなど、航空券はもはや、多額のインフラ投資の必要な、鉄道より格安な移動手段となる時代が到来した。また、多チャンネルのテレビでは連日、海外の美しい風景が流れ、海外旅行で味わう、非日常性、異文化と出会う感動はうすれつつある。リピーターにとって、海外旅行は、もはや日常生活の延長になりつつあり、同じ日数旅行するなら、国内旅行より格安になった反面、得られる感動も少なくなりつつある。これからの旅行は、テーマ性が求められると思う。

そんな、自由旅行文化の到達点をふまえ、最新のネット技術を有効に活用し、自由旅行の技術をアドバイスしながら、旅行者どうしの交流や情報交換を促し、旅行文化の質の向上と発展、そして社会進歩の推進に微力ながら貢献しようというのが、この旅ウィキの設立趣旨である。ネットガイドブックのページ数は無限大だ。あたたも、ぜひ、旅ウィキに参加して、あなたの旅の感動や情報を、他の旅行者のために発信しよう。--椋木昭夫トーク) 2013年11月7日 (木) 13:28 (JST)

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